これって楽しいことらしい


トライアスロンって楽しいよ、とトライアスリートに言われ真に受けた私。ホントカイ。真実を探る旅、開始!
by trineko710
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太郎の戦略

そろそろ太郎がいなくなってひと月になる。

太郎は筋金入りのボス猫だった。だが、威張り散らすことは全くなく、ただ、とことん味方を護る、芯から頼りになるボスだった。

保護してからの4年間は隅男と一つの部屋にいたため、二匹は兄弟かと思うほど仲が良かった。そして、二匹が自由に家の中を歩き回れるようにしたとき、太郎のほうは堂々とふるまったが、隅男は怖気づいて大変だった。

太郎は身体が大きく、まったく物おじしなかったので、太郎とにらめっこしてすごすごと退散するのはうりやにゃんといった、先住猫たちのほうだった。

また、誰に対しても決して自分から猫パンチをすることはなかった。そんな太郎が誰かに立ち向かっていったのは、仲間を護るときだけだった。

誰だったかは忘れたが、あるとき、三階で隅男と出くわした子がいた。うりが隅男を追いかけていたので、うりだったかもしれない。すると、隅男が怒って唸りだした。そして、その声を聞いた太郎は脱兎のごとく階段を駆け上り、すくっと立ちはだかり、ものすごい形相で相手を威嚇したのだった。

私も殴られたことがある。

夏子が窓際のカーテンで遊んでいたので、ひょいとつかんだら、うぅぅぅ、と暴れて抵抗した。そうしたら、太郎がまるでグリズリーのように身体を持ち上げ、私のすねをばしっとたたいたのだった。

私があっけにとられていたら、太郎もまずいと思ったらしい。次の瞬間に掌を返したようになり、自分が叩いたところに頭をすりすりして精いっぱい謝っていた。

そんな太郎は、ひとたびみんなと一緒に暮らすようになったら二階で過ごすのが大好きになった。ところが、隅男は怖がりなので、なかなか三階から降りてこない。そして、おぉーん、という声を出して太郎を呼ぶ。

太郎はその声を聞くとじっと三階のほうを見つめ、そして、大きな体でぴょんぴょんと隅男のもとに向かって行った。

そんなことを繰り返していたが、しばらくしたら、隅男の呼びかけに応えなくなった。

隅男がいくら呼んでも、二階でゆったりと構えている。

「隅男が呼んでるよ。」と言っても、「わかってるもん」という風情だった。

「冷たいんじゃないの?」と言っても行かない。

太郎も変わったなぁ、と思っていたら、ある日、隅男がそろそろと三階から降りてくるようになった。

そして一歩一歩階段を降り、毎日少しずつみんなに近づき、そして、最後は二匹仲良く二階でくつろぐようになった。

あれは隅男を二階に呼びよせる、太郎の戦略だったのだ、とようやくわかった。

そんな隅男だが、太郎が死んでから、また三階のケージに引きこもるようになった。昼も夜も、太郎が昔寝ていたケージのてっぺんで丸くなって寝ている。私には何もすることはできず、心配だった。

地震の日もそうだった。ただ、それは安全な場所にいることも意味したので、少しほっとした。

地震から1週間ほどたったころだろうか。隅男が太郎を探すような声で鳴くようになった。

「太郎ちゃんもういないよ。どうしたの。」と聞いても、答えが返ってくるはずもない。ただ、なぜ今頃、と不思議だった。

3日ほど続いただろうか。鳴かなくなった頃に、二階に下りてくるようになった。

不思議な気持ちがした。これも、太郎の戦略かもしれない、と素直にそう思った。

大震災の時、仲間思いの太郎はぴょんぴょんと虹の橋を渡り、しばらく隅男と一緒に居てくれたのだろうか。そして、そろそろ大丈夫、と思い、2階に下りてきたのだろうか。

この世にお化けがいるかどうか。あまりそういうことは信じていない。大体、いたら、正直怖い。

でも、太郎のお化けだったら、これからもちょくちょく来てほしいな、と思うとともに、何があっても太郎が護ってくれるような、そんな気がしている。
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太郎が入院する前々日に撮影。太郎は牛と隅男の間に、クッションのように寝ている。夏子はソファーの逆の端っこにいたので、入りきらなかった。無理をしてでも6匹一緒の写真を取っておけば良かった、と少し後悔している。
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隅男と三階にいた時。
f0235925_1193954.jpg

仲良し。

by trineko710 | 2011-04-06 01:02 |
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